とあるお兄さんの雑記

基本的に技術系の内容を書きますが、何を書くかは私の気分です。

「#駆け出しエンジニア」が消えた~努力は必ず報われるのか?~

Twitterを眺めていた際に気になったツイートがあったので、それに関して私が抱いた感想を書いてみました。もしかしたら、自分用に書いたのかも。

「#駆け出しエンジニア」が消えた

「#駆け出しエンジニア」とか「#駆け出しエンジニアとつながりたい」というハッシュタグをつけてツイートしている方々がいます。

私としては、「勉強熱心だなぁ」とかぐらいにしか思いませんでした。HTMLやRubyなどで動かした内容を画像付きで報告したり、今日やったこと、次に何をするべきかを聞いてみたりと内容は様々です。中には、2、3週間前にプログラミングをはじめたばかりの人がAtCoderのE問題を解いたという恐ろしく成長スピードの速い方もいます。

そんな中であるツイートがタイムライン上に流れてきました。原文は覚えていませんが、内容としては以下のようなものでした。

私の同期で「#駆け出しエンジニア」というハッシュタグをつけたツイートを見なくなった。



ここまで見た時、「おぉ、みんなエンジニアになったのか。すごいな」と感心していました。しかし、まだ続きがありました。

全員プログラミングに躓いて、「#駆け出しエンジニア」をつけるのをやめたみたい。



なるほど。そっちか。

駆け出しエンジニアから立派なエンジニアになれたから、上記のハッシュタグが取れたわけではなく、プログラミング(これ以外の原因も含む)に躓いてしまったから上記のハッシュタグが取れてしまったようです。

エンジニアの世界

エンジニアというのは外から見ると華やかに見えるかもしれませんが、いざ中を見てみると非常に厳しい世界のように私は思います。入るハードルはかなり低いです。しかし、そこから食っていけるほどの実力をつけるのは何年も頑張り続ける必要があります。

また、エンジニアの世界は技術の変化が目まぐるしい世界でもあります。最新の技術を身に付けられなければ、置いてけぼりになってしまいます。また、どんなに必死に勉強しても実務で役に立たなければ、意味がありません。

そして、プログラムを書ければいいというわけでもありません。データベースの更新や保守、ネットワークの知識、セキュリティの知識など様々なものを勉強する必要があります。プログラムを書ければいい、というわけではありません。

エンジニアになるということは、これらのことを頭に入れておかなければなりません。プロになる必要はなくとも、「触ったことないので分かりません。」で済む世界ではありません。

また、(これを言ったら終わりな気がしますが)センスもあると思います。人によってはすぐに理解し、すぐに実装し、すぐにネットワークやセキュリティ、クラウドなど周りの関連性をつなげることが出来ます。

しかし、センスよりも大事なのは、努力することではないでしょうか。エンジニアには努力次第で誰でもなれます。特にエンジニアはどれだけ努力したかが如実に反映されるように思います。

最初のうちは訳が分からなくても、勉強し続ければいつか分かったという日が来ます。ネットワークが分からなくても、セキュリティが分からなくても、エラーの原因が分からなくても「必ず理解する、必ず解決する」という思いさえあれば必ず芽は出ます。それが何年、何十年先でも。

というわけで、駆け出しエンジニアの皆さん、頑張ってこれからも勉強していきましょう!

「努力は必ず報われる」は絶対ではない

と、まぁそんな根性論でみんながエンジニアになれればいいのですが、現実はそう甘くありません。実際、エンジニアになれずに諦めてしまった方もいるぐらいですから。

それに、
「#駆け出しエンジニア」のハッシュタグを外した方は、全く努力していなかった
と言いたいわけではありません。

仮にエンジニアになるための努力が10年必要なのに対し、他の職に就くための努力が5年でいいなら、そちらにシフトするのが賢明と言えます。

それでも、エンジニアになりたい場合は頑張って勉強していくしかありません。その努力が報われるのが1年後か、5年後か、10年後かはたまたもっと先か。

しかし、エンジニアに限った話ではありませんが、そもそも努力した結果、必ず報われると言えるでしょうか?努力した結果がいつ実るか、報われるかというのが分かれば、みんな頑張って努力するでしょうが、そんなもの分かりません。

ゴールの見えないマラソンをひたすら走らされているのと同じではないでしょうか。努力しても努力しても、ゴールが見えない。

世にいう、努力は報われる、は絶対ではないでしょう。

「努力は報われない」と知ったうえであなたはどうするか

どんなに頑張っても、どんなに努力しても報われないかもしれない。

その時、あなたならどうしますか?

私は

努力しても一朝一夕に結果が出るわけではないが、
いつか生きているうちに何かの役に立つ


ということを知っています。そのため、どんなにセンスが無くても、どんなに人より進捗が遅くても努力します。いま、学んでいることは無駄にはならないと信じながら。いつか何かの役に立つと信じながら。

(ちなみに、私がなぜ上のような考えを持っているかというと、小学生時代に公文に通っていたことが原因にあります。小学2年生の頃から中学3年の途中まで公文に通っていました。
正直に言えば、小学校時代はあまり公文に通っていた意味が見出せませんでした。周りとそんなに差がつかなかったですし。

しかし、中学に上がった頃、他のみんなより計算スピードが速いことに気づきました。中学になって、ようやく公文で培ったものが結果として現れ始めたのです。
他にも似たような体験をした私は、努力の結果は遅れてやってくることを自然と学んでいったように思えます。)

もしかしたらその努力は報われないかもしれません。それでも人として成長はしていると信じています。

努力が報われなかった。でも、そこで学んだ経験や失敗は必ずあなたの人生で役に立つはずです。もし似たような境遇に出会った場合、「あの時はああしたからできなかった。だから、今度はこうしてみよう。」とか、「あの時はだめだったけど、こっちだったらできそう。」など、失敗や努力が報われなかったからこそ、次につなげることができるのも事実です。

もし、ブログや日記などに書き留めておけば、誰かが参考にしてくれるかもしれません。そうすれば、間接的にあなたが誰かの役に立つこともできます。

つまり、あなたの努力はどこかで、思わぬ形として、誰かのまたは何かの役に立ちます。

あなたがどんなに努力しても、結果が出ずにあきらめてしまったものは、巡りめぐっていつか自分や他人に返ってきます。決して無駄にはならないことを覚えておきましょう。

最後に

「努力は必ずしも報われない」をベースにした名言はいくつかありますが、特に好きなのは羽生善治先生の以下の名言です。

何かに挑戦したら確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。 報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって継続しているのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている。



私含め、駆け出しエンジニアの皆さん、ぜひ頑張っていきましょう!