ある日友人から以下のブログのネタをいただきました。
テーマ→人の成長
エンジニアの世界にもいろんな技術があるけど
- 何か一つの技術を極めてから、他の技術に手を出す
- いろんな技術に触れ、自分の好きや得意を見定めてから極める
どっちが成長できるのか?
人の成長と考えると非常に広いテーマになりますが、一旦ここはエンジニアに限定して話を進めることにします。
加えて、一人で考えてもそれは独りよがりな考えにしかたどり着きませんので、周りの知人に上記についてどう考えるかを聞いてみました。いずれも一意見ですので、批判することなく、参考程度にお願いします。
※意見を聞いた当時の状況をできるだけ再現したいと思い、「対話形式」で書いています。誰一人として対話なんてしていないのですが、まぁ、そこはご容赦ください。
Aさんの考え
私:上記のテーマについてどう考えますか?
A:「成長する」という意味ではどちらも成長はできるので、どちらでもいいんではないでしょうか。その人の性格によって学習の好みもあるので分かれると思います。
A:例えばエンジニアにおいて前者を選ぶことになると、1つを収めてから他の部分もやることになるので、新しく学習するときの学習コストは低くなって、成長スピードは速くなるのかなと思います。
A:ほら、C言語ができるようになれば、C++の習得は速いですし、プログラミング言語自体似ているものが多いですからね。
私:確かに。
A:一方で、エンジニアの世界というのは新しい技術がどんどん出てきますよね?そのため、前者に固執するとせっかく勉強しても業務で役に立たなかったということになりかねないような気がします。
A:そう考えると、後者のように広く浅く学ぶのも大事だと思います。でも、広く浅く学んでも器用貧乏になってしまいそうですね。
私:確かに。広く浅く学んでも表面しか理解できず、深い理解は得られないような気がします。この技術とあの技術のつながりが分からないといいますか...
A:そうなんですよね。
A:とまぁ述べてきましたけど、「成長する」という意味ではどちらの方法でも、その人の好きな学び方でいいと思います。
A:ただ、どっちか一方に偏るのはよくないんじゃないかな?
A:バランスは大事で、 前者であれば成長するという面においては理にかなっていると思うし、後者であれば流行に乗り遅れない旬なエンジニアとなるのかな?
A:両者のバランスを取りつつ、そのうえで大事なのは、これは得意とか強みとなるような技術があれば自信につながり、自己肯定の助けになるんじゃないかと考えます。
成長する上では、自己肯定も大事ですからね。
私:自己肯定...。確かにこれだけは負けないというのがあれば、大きな自信につながりますね。
私:技術系の勉強をしている最中は、学校のテストのように点数が分かるものではないですし、なかなか自身の成長を感じにくいですからね。
私:自己肯定、私も大事にしていきたいと思います!
Aさんの結論
どちらの方法でも成長はできるが、どちらか一方に偏り過ぎず、バランスを取ること。
加えて、この技術は得意などの強みがあれば自信になり、自己肯定の助けになる。
Bさんの考え
私:上記のテーマについてどう考えますか?
B:う~ん、まぁ深いテーマですよね。
B:「1人の人間としての成長」と、「エンジニアや研究者としての成長」は異なる話題ですよね?
私:そうですね。
B:まぁ、ここでは後者に的を絞って、金儲けとは関係のない、純粋なエンジニアや研究者としてのスキルという意味で考えてみますか。
B:そう考えると、一般的には前者の何か一つの技術を極めてから, 他の技術に手を出すの方向性じゃないでしょうか?
私:それはなぜでしょうか?
B:あることを専門的に学びながら、他の技術や専門に広く浅く触れることは、現代ではさほど難しくないですよね。
私:そうですね。ちょっとググればすぐに出てきますし、英語が苦でなければ最新の技術を学ぶことは特に問題ないかと思います。
B:反対に、その世界のトッププロというか、玄人の世界で揉まれた経験は、遠くから眺めるだけでは想像できないのが普通ではないでしょうか。
私:えーと、というと?
B:表現が難しいですが、素人と玄人では視点が違うと言いますか。
私:...(やばい、分からん)。
B:ひとまず、何か一つの技術を極めることがエンジニアとして、研究者としての成長につながると思います。
私:なるほど。
B:ちなみに、私も仕事を通してこの人には逆立ちしても勝てそうにないなぁ、と感じるずば抜けた才能を持つ人に出会うことがあります。
B:でも、私にはその人たちが、自分は何かを極めたとは、思っていないように見えるんですよね。
B:私も「これを極めたかな」という気持ちになった経験は一度もないです。
私:そうなんですか。でも、「何かを極めた」と思ってしまうと、その分野ではそれ以上の成長や学びが得られないようにも思えますね。
私:極めたいと思いつつも、極めたらそれ以上成長できないという二律背反といいますか...。
B:難しいですよね。ちょっと、参考にならなかったかもしれません。
私:いえいえ、ありがとうございます。
Bさんの結論
- 何か一つの技術を極めることがエンジニアとして、研究者としての成長につながる
- 現代において最新の技術を広く浅く学ぶことは難しくない
- 一方、専門的に学ぶことで、素人目線では到達することのできない経験を得られ、それが結果的に成長へとつながる
次回
話が長くなりましたので、今回はここまでとします。次回に続きます。