久々の統計学です。
ブログ自体は時々更新していたんですが、まさか統計学がおろそかになるとは思いませんでした。
何はともあれ、今回は指数分布です。
指数分布とは
連続型確率分布の一つ。
機械が故障してから次に故障するまでの期間や、災害が起こってから次に災害が起こるまでの期間のように
次に何かが起こるまでの期間が従う分布
のことを言う。
また、確率変数が指数分布に従っているとき、
~
と書く。
指数分布の式
ある期間に平均して回起こる現象 > があり、次に起こるまでの期間が指数分布に従うとき、
と書ける。ただし、上式はの場合。
< の時、
である。
指数分布の期待値と分散
期待値
分散
指数分布の使い方
指数分布は、次に何かが起こるまでの期間を確率で表します。例えば、1時間に平均して10人が来店するお店で、ある客が来てから次の客が来るまでの時間が5分となる確率などです。これの詳しい計算方法は統計Webさんに預けます。
1時間に平均して10人が来店するお店で、ある客が来てから次の客が来るまでの時間が5分となる確率
一方で、ある期間に平均して回起こる現象が起こるまでの期間をとしたとき、期間が
以下
となる確率も求めることが出来ます。
この場合の確率は、
までの累積分布関数
で計算可能です。
具体的に見てみましょう。
例えば、先ほどの例のように1時間に平均10人が来る店に、ある客が来てから次の客がくるまでの時間が5分以内となる確率は、下図の灰色の部分の面積になります。、5分で来ることからとなります。また、5[分]を1/12[時間]に直したのは、と単位を合わせるためです。
この灰色の部分は、0分から5分の間を積分(指数分布は連続型の分布のため)すれば求められそうですね。
そうすると、
となります。ここで、ある客が来てから次の客がくるまでの時間が5分以内となる確率を求めるので、
と、求めることが出来ます。
また、ある客が来てから次の客がくるまでの時間が5分以内となる確率が分かるということは、ある客が来てから次の客がくるまでの時間が5分以上となる確率も求めることが可能です。
下の図から、灰色の部分が、ある客が来てから次の客が来るまでの時間が5分以内となる確率でした。
ということは、残りの白い部分の面積が、ある客が来てから次の客がくるまでの時間が5分以上となる確率を表すことになります。
すなわち、
と計算できるわけですね。
コラム:指数分布とポアソン分布の違い
指数分布とポアソン分布は非常に似ています。
どちらもある期間に平均して回起こる現象というところまでは一緒です。が、
指数分布:次に起こるまでの期間に関する分布
ポアソン分布:ある期間に起こる回数に関する分布
という違いがあります。
これといった覚え方はないのですが、
指数分布 → 連続型の分布 → 期間、時間に関するもの
ポアソン分布 → 離散型の分布 → 回数に関するもの
という感じでしょうか?
まとめ
今回は指数分布についてまとめました。ついでなので、ポアソン分布もまとめておきます。
用語 | 意味 |
---|---|
指数分布 | 次に何かが起こるまでの期間が従う分布 |
指数分布の表し方 | ~ |
指数分布の期待値 | |
指数分布の分散 | |
--- | --- |
ポアソン分布 | ある期間に平均回起こる現象が、ある期間に回起きる確率を表した分布 |
ポアソン分布の表し方 | |
ポアソン分布の確率 | |
ポアソン分布の期待値 | |
ポアソン分布の分散 |