とあるお兄さんの雑記

基本的に技術系の内容を書きますが、何を書くかは私の気分です。

統計学基礎vol.24~同時確率分布の期待値と分散~

前回、前々回では同時確率分布についてまとめました。

今回は、その同時確率分布の期待値と分散です。

はっきり言えば、前々回の記事とかとまとめればいい話だったのですが、そうするとかなり長くなってしまいそうで、記事が長くなると読む気も失せるだろうと思い分けました。

同時確率分布とは

確率変数が2つある場合に、それぞれの確率変数がとる値とその確率の分布を合わせて表したもの。

同時確率分布の期待値と分散

期待値

ある同時確率分布の確率変数を X Yとして、

 E[X+Y] = E[X] + E[Y]

 E[X - Y] = E[X + (-Y)]

 = E[X] + E[-Y]

 = E[X] - E[Y]


また、 X Yが独立の時、

 E[XY] = E[X]E[Y]

分散

ある同時確率分布の確率変数を X Yとして、

 V[X+Y] = V[X] + V[Y] + 2Cov(X, Y)

 V[X-Y] = V[X] + V[Y] - 2Cov(X, Y)

ここで、Cov(X, Y)は共分散であり、次のように表せる。

 Cov(X, Y) = E[XY] - \mu_x \mu_y


また、 X Yが独立の時、

 Cov(X, Y) = E[XY] - \mu_x \mu_y

 = E[X]E[Y] - \mu_x \mu_y

 \mu_x \mu_y - \mu_x \mu_y = 0より、

 V[X + Y] = V[X] + V[Y]

 V[X - Y] = V[X] + V[Y]

となる。

コラム:共分散を用いて表した相関係数

先ほど紹介した共分散を使って相関係数 \rhoを表すと、

 \displaystyle \rho = \frac{Cov(X, Y)}{\sqrt{V[X]}\sqrt{V[Y]}}

となる。

まとめ

本日のまとめです。

用語 意味
同時確率分布の期待値  E[X+Y] = E[X] + E[Y]
 E[X-Y] = E[X] - E[Y]
X Yが独立  E[XY] = E[X]E[Y]
同時確率分布の共分散  V[X+Y] = V[X] + V[Y] + 2Cov(X, Y)
 V[X-Y] = V[X] + V[Y] - 2Cov(X, Y)
X Yが独立  V[X + Y] = V[X] + V[Y]
 V[X - Y] = V[X] + V[Y]
相関係数  \displaystyle \rho = \frac{Cov(X, Y)}{\sqrt{V[X]}\sqrt{V[Y]}}

最近雑なアウトプットになってきたなぁ...。