最近、なんで人って写真なんか撮るんだろうか、インスタ目当てか?なんて考えていたんですが。
聞いた話であれば人って楽しい出来事よりも悲しい出来事の方が記憶に残りやすいそうで。
ということを考えると、楽しい思い出を残しておくのは自然だなぁと思うようになりました。はい。
あ、今回の記事は統計学です。
対数の法則
確率で起こる事象において、試行回数を増やすほどその事象が実際に起こる確率はに近づく。
~の数字が書いてある普通のサイコロがあるとします。このサイコロのそれぞれが出る目は同様に確からしいとします。
ここまで考えるとの目が出る確率はになるはずです、理論上は。
ここで、仮にサイコロを10回投げての目が出た回数が回だったとすると、になります。
さらに回数を増やし、20回投げたときにtex: 1]の目が出た回数が回だと、になります。
さらに回数を増やし、...としていくと、の目が出る確率は、理論上のに近づくはず!
というのが大数の法則です。
というわけで実際にサイコロを投げてみましょう。
大数の法則を調べる
とはいえ、実際にサイコロを投げると途方もない時間がかかりますので、プログラムを組んでみましょう。言語はPythonです。今回はGoogle Colaboratoryを使ってみました。
出た目が1の総数に対して、投げた回数で割った値を5回刻みで出力しています。理論値はです。
import random n = 100 dice1 = 0 for i in range(1, n+1): if (random.randint(1, 6) == 1): dice1 = dice1 + 1 if i % 5 == 0: print('{:>5}回目、p = {:}'.format(i, dice1 / i))
出力
5回目、p = 0.2 10回目、p = 0.2 15回目、p = 0.2 20回目、p = 0.2 25回目、p = 0.16 30回目、p = 0.16666666666666666 35回目、p = 0.17142857142857143 40回目、p = 0.175 45回目、p = 0.15555555555555556 50回目、p = 0.16 55回目、p = 0.18181818181818182 60回目、p = 0.18333333333333332 65回目、p = 0.16923076923076924 70回目、p = 0.17142857142857143 75回目、p = 0.16 80回目、p = 0.175 85回目、p = 0.16470588235294117 90回目、p = 0.17777777777777778 95回目、p = 0.18947368421052632 100回目、p = 0.18
出力を見ると、5回目よりも、100回目のほうが理論値に近いことが分かりますね(そこ、実は30回目がめっちゃ理論値に近くね?とか言わない)。
ちなみに統計Webさんでは
母平均がである集団から標本を抽出する場合、サンプルサイズが大きくなるにつれて、標本平均が母平均に近づく
ということを言っています。
コラム:母平均と標本平均
母平均:母集団の平均のこと。一般的にで表されることが多い。
標本平均:標本の平均のこと。
母集団と標本についてはこちら
→ 統計学基礎vol.25~母集団と標本~
まとめ
用語 | 意味 |
---|---|
対数の法則 | 確率で起こる事象において、試行回数を増やすほどその事象が実際に起こる確率はに近づく |
母平均 | 母集団の平均のこと |
標本平均 | 標本の平均のこと |